「母乳が足りない!」には種類がある!タイプ別の授乳のコツ①
こんにちは!
助産師さきです♪
今回は「母乳が足りない」と悩むママに向けたお話を、3回に分けて書いていこうと思います!
「母乳が足りない」と感じているママはよくいらっしゃいますが、これには3つのタイプがあるんです。
飲み方がイマイチなタイプ
母乳の量が少ないタイプ
母乳不足感タイプ
です。
合った対処法を行うためには、自分がどのタイプなのかを知っていきましょう。まずは①から解説していきますね。
【①飲み方がイマイチタイプ】
このタイプは、実は「母乳は作られている」のに「飲み方がイマイチ」でおっぱいの中の母乳をうまく吸い出せていないパターンです!
特に、授乳に不慣れな初産婦さんに多いですが、経産婦さんでも授乳に慣れているからこそパパッと咥えさせててしまうことで「浅吸い」になり、このパターンに陥っていることがあるんです。
以前、上の子は母乳だけで育てたのに、退院前日になっても1回に10gしか母乳が飲めずにミルクを足しているママさんから相談を受けました。
そこで授乳を診せていただくと、母乳の分泌はOK♡とっても良好!射乳といって、おっぱいが勢いよくぴゅーっと何本も出てきていました。
しかし、おっぱいを飲む赤ちゃんの口は「く」←のようにおちょぼ口になっていて、乳首の根元から5ミリほどの乳輪しかお口の中に入っていません。赤ちゃんの身体もねじれていて、授乳クッションの高さが合っていないためにママと赤ちゃんの身体が離れてしまっているのが原因だなと感じました。
そこで赤ちゃんの抱き方とおっぱいの吸わせ方をちょこっとアドバイスさせてもらったところ、それだけで5倍の50g飲めるようになったんです!!
母乳はしっかりと作られていたけど、それをうまく吸い出すことができていなかったんですね。
そんなエピソードもあるくらい、「授乳の仕方」でおっぱいの中の「母乳を吸い出せる量」は大きく変わります!母乳が作られていたとしても、吸わせ方がイマイチだと「母乳が足りない」ということになってしまうわけです。
母乳を吸い出しやすくするためには「大きい口で」「乳輪ごと深く」が2大ポイントなんですよ♪
【当てはまる場合はこのタイプかも!?チェックポイント☆】
・おっぱいを飲んでいる時の赤ちゃんの口の開き方が小さい
・乳輪ごとではなく、乳首だけを吸っている
・吸われている時に乳首が痛い
・飲み終わった後に搾乳をすると、まだわりと母乳が出たりする
全部じゃなくても、これに当てはまっている場合には授乳の仕方を見直してみるのがオススメです♪
【授乳のコツ】
①なるべく大きいお口で、おっぱいを深く吸ってもらう
おちょぼ口ではなく、大きいおくちで咥えさせるのがポイントです!
おっぱいを近づけて赤ちゃんが口を開けたらすぐにおっぱいを咥えさせるのではなく、赤ちゃんがしっかりと大きいお口を開けるタイミングまで待ってみましょう。
母乳を吸い出しやすいお口とは、ドナルドダックの口、朝顔のように開いた口、という表現をされたりしますよ。
②泣く前の早めタイミングで授乳をする
お腹が減りすぎてから授乳をすると、大泣きをしてしまってじっくりタイミングを待つことが難しくなってしまいますし、泣くと舌が口の奥にひっこんでしまうため浅吸いになりやすくなります。
そのため授乳のタイミングは「お腹の減りはじめ」の早いタイミングがオススメです。顔の周りに触れた洋服を吸おうとしたり、指しゃぶりをしようとしていないか観察してみましょう。
赤ちゃんがまだ落ち着いているタイミングに授乳をすることでママの心にも余裕ができて、赤ちゃんが大きい口を開けるまでじっくりと待ちやすくなりますよ♪
③乳首だけではなく、乳輪ごと口中に含ませる
乳首の先だけを吸っても、母乳はなかなか出てきません。乳輪ごと吸ってもらうことで母乳はグッと出やすくなります。
赤ちゃんの口の大きさにもよりますが、乳首の付け根から2~3㎝ほどの部分に赤ちゃんの唇が当たるようにしましょう。
とくに下唇側の乳輪を多く含ませることがポイントです!
③下あごはおっぱいにくっつくようにする
赤ちゃんの下あごはママのおっぱいにくっつくようにしましょう。離れていると浅吸いになりやすくなってしまいます。
④鼻はおっぱいに埋もれないようにする
かといって、赤ちゃんの鼻までおっぱいに埋もれないようにしましょう。下あごはおっぱいに触れるけれど、鼻は埋もれず呼吸ができるように。これがポイントです。
赤ちゃんが体に対して、少し上を向くようなお顔の角度になると思います。
⑤赤ちゃんの体はまっすぐにする
赤ちゃんの身体はねじれないように気をつけましょう。耳ー肩ー腰骨が一直線になるように、しっかりと体を抱きます。
⑥ママと赤ちゃんの体はぎゅっと密着♡
授乳クッションを使っている場合、案外高さが低いことがあります。赤ちゃんがおっぱいに「ぶら下がっている」ような形にならないように、必要ならばバスタオルなどを敷いて高さを出しましょう。
ポイントはママと赤ちゃんの体がぎゅっと密着することです。離れていないようにしましょう。
母乳は、おっぱいの中が空に近くなることで「もっと作ろう!」という働きがおこる反面、おっぱいの中にずっと母乳が溜まったままだと「もういらなそうだなー」という働きがおこってしまい、作られなくなっていってしまいます。
飲ませ方があまり良くないまま過ごしてしまうと、たとえ十分な母乳が作られていても「本当に量が足りなくなっちゃった!」ということがおこってしまう可能性もあるんです。
赤ちゃんの「口の開き具合」「おっぱいを咥える深さ」によって、母乳を吸い出せる量は変わります!
これを意識することで、赤ちゃんがしっかりと母乳を飲みとり、おっぱいの中が毎回からっぽに近くなるようにしていくことが大切ですよ。
赤ちゃんの飲んでいる様子を、よーく観察してみてくださいね♡
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