妊婦はインフルエンザの予防接種ってできる?妊娠中のワクチンとタミフルなどの薬について


こんにちは!

助産師さきです。


冬が近づくと毎年必ず聞かれるのが『妊娠中にインフルエンザの予防接種はできるの?』ということです!


今回はコレを解説していきます。




【まずは基本のお話!妊娠中にインフルエンザになると、どうなる?】


以前、友人が『お腹の赤ちゃんを守るために、妊娠中って免疫が上がって風邪をひかなくなるんだって〜♫』と言っていたことがあるんですが、これは大間違い!!!


むしろ、妊娠中は免疫が下がるので感染症にかかりやすくなります。


そしてインフルエンザに感染した場合、妊娠中は重症化しやすいと言われています。いつも以上に、感染予防に気をつけることが大切になるんですね!





【予防接種は受けられるの?】


インフルエンザワクチンは不活化ワクチン。ワクチンの成分により感染をおこすことはないため、妊娠中でも予防接種はOKなんです!


薬の影響がでやすい妊娠初期に接種したとしても赤ちゃんの異常は増えないという報告があるため、妊娠中のどの時期にも接種することができます。


感染を予防するためには、流行が始まる前に受けておくといいでしょう。





【予防接種の効果はどれくらい?】


効果が続くのは5〜6ヶ月ほどです。たとえば10月に受ければ2〜3月ごろまでは感染リスクを下げる効果があります。

その年の流行に合わせて、受ける時期を考えてみてくださいね。




【インフルエンザになっちゃった!薬って使えるの?】


もしインフルエンザになってしまった場合、薬は使えるのでしょうか。


日本でよく使われるインフルエンザの薬は、タミフル、リレンザ、イナビルです。



タミフルとリレンザは妊娠初期に使っても、赤ちゃんの異常は増えなかったという報告があります。そしてリレンザとイナベルは吸入薬のため、ママの血液中にお薬成分が移行する量はほんの少しだと考えられています。


そのため、この3つのお薬は妊娠中に使って大丈夫!安心してくださいね。





【妊娠中こそ、インフルエンザの予防接種を!】


もしもですよ!!!

いざ出産!陣痛がきた!っていう時にインフルエンザになっていたら、ものすごーーーく大変だと思いませんか?!


元気な時だって出産は大変なのに、高熱で体がツライ時だったら‥‥考えただけで恐ろしいですよね。



どうにか頑張って産んだとしても、産まれたてホヤホヤの赤ちゃんにインフルエンザをうつしてしまう可能性だってあります。


そういった点からも、妊娠中に予防接種をしておくことは大切でしょう。



ママが予防接種をすると抗体がお腹の赤ちゃんにもいくため、生後6ヶ月までの感染リスクが下がるという報告もあるんですよ。


まさにいいことづくめです!





【家族みんなでインフルエンザの予防接種を!】


厚生労働省によると、インフルエンザの予防接種を受けると20〜60%の感染を防ぐ効果があるとされています。


そう!予防効果は100%ではないんです。



もし家族がインフルエンザになってしまった場合、一緒に住んでいるママや産まれた赤ちゃんの感染リスクはグッとあがってしまいます。


だからこそ、家庭にインフルエンザを持ち込まないことが大切!そのために予防接種はママだけではなく家族全員が行いましょう!


さらに、手洗いうがい、マスクなどの感染予防も併用してくださいね。





【インフルエンザの予防接種は、安心安全な妊娠・出産・育児に繋がる】


私の二人目の出産予定日は12月でした。

風邪やインフルエンザになりやすい季節ど真ん中の出産です!!(笑)


出産時に風邪をひいていると、本当に大変なんです。


陣痛が痛くて深呼吸で落ち着こうにも、鼻水ズルズル。咳ゴホゴホ。それどころじゃない!!一生懸命にいきみたいのに、出産に集中できない!!そんなママさんを見ると、本当にかわいそうだなと思っていました。



これがインフルエンザで高熱中なら、なおさら!



なるべくつらくない妊娠、出産、育児となって欲しいから‥‥妊婦さんだからこそ予防接種を受けて、手洗いマスク!!感染症を防ぐことをお勧めします。


風邪もインフルもめったにかからないから、と楽観視は禁物です。妊娠中は『免疫が低下します!』からねー!お忘れなくー!!




【参考】

・国立成育医療研究センター 妊娠中のお薬Q &A

助産院Hug

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