WHOガイドラインから考える、離乳食(補完食)の開始時期は?


こんなご質問をいただきました。



「WHOでは離乳食開始を遅らせようと推奨しているらしいのですが・・・これはアレルギー予防の観点からではなく、別の観点から遅らせることがベターと言っているのでしょうか?」



ということで、

今回はWHOの離乳食ガイドラインについてお話していきます。





WHOガイドラインは英文で正式に翻訳されたものはないのですが、いろいろな方が

翻訳されたものを読んだ結果こちらの小児科医さんのサイトがわかりやすく説明してくれていたのでよかったら見てみてくださいね!


ざっくり説明すると、WHOでは離乳食は『6ヶ月には始めましょう』と書いてあり、遅らせるのがベターとは書いていないということです。




WHOの対象は世界全体であり、ガイドラインの適応は日本のような先進国だけではなく発展途上国の赤ちゃんも含まれます。


頻繁な停電がなく冷蔵庫を安定して使うことができ、水道も衛生的であるという日本と同じ生活水準レベルの国は、2019年の時点では世界中のたった7分の1にすぎません。



過去には発展途上国に正しい知識がないままミルクが普及した結果、衛生的に悪い水や哺乳瓶でミルクが与えられてしまったため、たくさんの赤ちゃんが健康被害に遭ってしまったということもありました。



このことから考えると、ミルクや離乳食を衛生的に良い環境で与えられない多くの国では母乳のみが望ましいけれど、赤ちゃんの体が成長すると母乳だけでは栄養が足りなくなっちゃうから『6ヶ月には離乳食を始めましょうね!』ということなのだと私は考えています。





なぜ、アレルギー予防の観点で書かれていないの?と思うかもしれませんが、


WHOの離乳食ガイドラインができたのは2009年。もう10年も前のものなんです。



アレルギー予防のためには離乳食は遅らせない方が良い、という考え方が出てきたのはここ数年のこと。



世界を対象としているWHOとしては、まずは不衛生による最低限の健康被害を防ぐことに重きを置いているのかもしれません。





日本の厚生労働省の離乳食ガイドでは「生後5~6ヶ月」が離乳食の開始時期で

あるのに対し


WHOは「6ヶ月」と差がある理由は、世界中の赤ちゃんが衛生的に問題がない栄養を

安全にとれるようにという背景があるのではないかと思います。



「WHOは6ヶ月といっているんだからそれより早くあげたら悪いんじゃないか!?」

と過度に心配されるママがいますが



「離乳食は6ヶ月以降じゃないと赤ちゃんの体に悪いよ!!」

ということではないので、安心してくださいね。



ちなみに友人が住んでいるアメリカのテキサスでは、生後4ヶ月から離乳食を始めるよう小児科医から案内がされるそう!国によって違うんですね。


ネット上では

「こんなに早く離乳食を始めるのは日本だけだ!!」という極端な情報を目にしたことがありますが、そんなことはないので心配しないで大丈夫ですよ。

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